第六章 三度目の入院をして
1.再々入院とその後
【処方が変わり少し落ち着く】
9月になってから、非常に落ち着かない不安感と焦燥感が胸を覆い、幾度と無くいっそ死んでしまおうかと頭を過ぎってはやり過ごす日々が続いていた。
恐らくこれは、うつの症状だろうと思う。
言葉では言い表せない何とも重くドロドロとした物が胸を覆うのだ。
これは、始めて入院をして、わざと薬を飲まなかった夜に感じた症状に近い。
単に、ろくに外出もしない、孤独な環境だから発生するものとは違う。
以前は、例え孤独でも、ろくに外出しなくとも何とも無い時があった。
寧ろ好んで孤独を楽しんでいたようにさえ感じられた。
でもこの状況は違う。
何もやる気が起きず、ドロドロとした流動体は胸の奥に潜んでいる。
今は、何とか調子が良い方で、こうしてHPを更新できているが、これさえ中々億劫である。
流石に辛いので、前回の診察の際に主治医に訴えると、薬の処方が変わった。
どうやら、「エビリファイ」と言う薬が「ドグマチール」と言うものに変わって、今まで飲んでいなかった昼食後にも服薬する事になった。
時を同じくして、デイケアにも通う事となった。
なお、デイケアは通院先の病院とは違い、近所の精神科のものである。
結構大規模で行っているデイケアで、参加者も多い。
私は、週に2回だけ、しかも、午前か午後の半日参加と言う事になった。
デイケアに通うためには、予めその病院の医師の診察を受けなけねばならないのだが、その診察の際、医師にはあまりに私の状態が良くなく映ったのだろう、半日参加ならOKという結果になったのだ。
実際、私も調子が悪く、少し物足りないような気はしたが、半日参加でも家に閉じこもるよりは十分良くなるだろうと思った。
現在、9月21日。
デイケアには2週間通った。
薬の処方も変わって約1週間経った。
どちらの効果があったのかは分からないが、また、そのほかの要因なのかもしれないが、今はドロドロとした流動体は幾分影を潜めている。
ただ、やる気は起きない。何かの物事に取り掛かるのが非常に億劫だ。
将来に対する漠然とした不安もある。
正直なところ、今は暫く職に付く気は無い。
十分なエネルギーが自身に溜まっていない事を自覚しているからだ。
しかし、それとは逆説的に、仕事をしていれば寧ろ気がまぎれて回復に向かうとも思える。
どちらが正解かは分からないが、今は就職活動をできる状態に無いので、嫌がおうにも今の生活を続けていくしかない、当面は。。。
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