第三章 鬱病者としての日々
2.調停待ちの日記
7月23日(木) 21:00頃
【落ち着かない一日】
結局、昨晩はこのホームページを更新した後、音楽作成はしなかった。薬を飲んだ後に、「最近御無沙汰なので、PCのハードディスクをバックアップしといた方が良いな。」と思い立ち、バックアップの作業を始めた。如何せん、この作業には時間がかかるので、終わったら自動的に電源が切れるように設定し、PCを放置して寝る事にした。
しかし、操作を間違えたのか、失敗してうまくバックアップできなかった。
再度バックアップの設定をした時は、もう既に3時頃だった。
そんな事をしていると、こんな時間なのに、何故だか急に外に出たくなって、最寄りのコンビニでは無く、ちょっと遠めのコンビニへ歩いて行き、シュークリームとアイスを買って帰った。そして、
寝たのは朝5時くらいになってしまった。
でも今朝は、8時くらいに目が覚めた。凍らせておいたバナナを一つ食べ、タバコを吸った。昨日から点けっ放しだったテレビのチャンネルと換えていると、結局、野球中継に落ち着いた。そしてまた床に戻り、自分の作った曲を聴きながら、レム睡眠状態で、13時くらいまで過ごした。
その後、漸くすると、ようやく脳が覚醒してきたのだろうか、『デパス』を飲んだ後、日課となっている居間のフローリングを簡単に掃除した。そうしている内に、13時半から放送される映画番組を見ながら時間を過ごそうと思った。尤も、映画番組を凝視している訳では無く、時よりタバコを吸ってはうがいをしたりしていたので、重要な場面を見逃したりして、テレビからはだんだんと気が逸れて行った。すると、これまた何でか、
急に居間の窓を掃除したくなって、濡らしたタオルと、乾いたタオルで、窓ガラスやそのフレームの部分をきれいにし始めた。映画番組はまだ終わっていない15時頃だったが、どうしてか、窓掃除に没頭した。窓掃除をしつつ、「これ終わった後は、居間のフローリングのワックスが大分落ちている感じだから、ちょっとワックスががけをしたいな。近くのホームセンターへ道具を買いに行こうかな。」と考えていた。しかし、窓掃除が終わる頃、雨がパラパラと降ってきてのでホームセンターへ行く事は中止した。
さて、そうこうしている内にいつも見ているテレビ番組『5時に夢中!』が始まり、それで気を紛らわせていた。それが終わると、雨が止んでいたので、「よし!」と気合を入れ、
自転車でホームセンターへ向かった。塗装関係のコーナーに行き、フローリングのワックスのような物を見つけたが、その商品の説明書きを色々読んでいると、「下手に素人がやらない方が良さそうだな。」と思うに至り、フローリングのワックスがけは諦めた。帰り際、スーパーに寄り、いつも通りのバナナとコーヒーとアイス、また何となく、コロッケとメンチカツを買って帰った。
マンションに帰り、郵便受けを除くも、また今日も『調停』の連絡は来ていない。これから、毎日、郵便受けを見に行くだろうが、その度に「また今日も『調停』の連絡は来ていない。」と書くことになるだろうから、これからは、その連絡が来るまで、この事は態々書かないようにする。
部屋に入り、買い物の品を片付ける。そして、バナナは皮を剥きラップでくるみ冷凍庫にしまう。そして、またネットサーフィンやらテレビのチャンネルをパチパチ切り替えながら過ごしていた。そんな中、
時より“これから先”の事が頭を過る。するとどうだろう、動悸が激しくなるのを自覚した。「やはり、私は不安を抱えている。」そう自覚しながら、『デパス』を飲んで落ち着いた。そして今、この日記を書いている。
『デパス』を飲んで落ち着くのは、自己暗示的な要素があるように思う。薬が効いているのでは無く、「これを飲めば落ち着く。」と思っているから落ち着いているだけかもしれないと、何の根拠も無しに感じる。
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