第五章 鬱病再発生
2.無気力は病気か?
【やる気が起こらない】
無気力と言っても、最低限の家事はする。
炊事、洗濯、掃除。
そして1〜2週間に1度ある診察に行く。
逆に言えば、これしか出来ていない。
就職活動も覚束無い。
専ら、テレビを見ながらゴロゴロしている。
昔は違った。
暇があれば、趣味の音楽作成や楽器の演奏などを行えていた。
そして、このサイトも頻繁に更新していた。
何をやっても楽しさは無い。
そうして、就職活動すら実施できていない。
幸い、彼の家へ転がり込む事は出来るので、精々その為の準備(引越し作業)くらいは、とぼとぼと始められていたが。
私は、何か先の予定があって遣らなければいけない事だけは、何とか遣っている。
引越しの準備も大方完了し、この年の秋の間に引越しをする目処は立った。
ただ、私の場合、仕事で使っていた数台のパソコンやら周辺機器やらを設定するのに、誇大な時間が掛かる。引越し前にこれらをバラす方はそれほど難しくないのだが、引越しして、これらを無事に設置できるか自信は無い。
これが「うつ」の症状なのだろうか?
ちなみに正確に言うと、私は「鬱病」では無い。
適応障害の結果、「うつ状態」を招いている。
そうであれば、適応障害を発生した会社を辞め、新しい環境に移る事で、この「うつ状態」は回復していく筈だ。
そんな僅かな希望を元に、せっせと段ポール箱に物を入れる作業は完了し、無事、彼の家へ転がり込む事が出来た。
だが、これからダンボールの山を片付けなければならない。
これまた億劫であったが、少しずつ、少しずつ、行い、1〜2週間で、ダンボールの山は片付いた。
だが、これから何をしようか?
就職活動。
そんな事、誰から言われなくとも分かっているのだが、気持ちが積極的になら無い。
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