鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第三章 鬱病者としての日々

2.調停待ちの日記

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7月26日(日) 18:00頃

【あなたは霊の存在を信じますか?】

人間、考えないようにしようと思って、出来るものでは無い。

昨日、精神的に労力を使った所為だろうか、それとも、今日の真夏日の暑さの所為だろうか。今日は、非常に体が重く、熟睡も出来ていないだろう。
昨晩は、この日記を書いた後、ゲームに没頭し、時間をやり過ごした。0時頃には、ちゃんと薬も飲んだ。ゲームにも疲れを感じ床に就いたのは、3時ぐらいだったろうか。でも、直ぐには眠れず、床の中から窓越しに見える空が明るくなるまで、頭が働いていた。

昨日の日記には詳しく書いていないのだが、元同居人の彼は、また鬱気味になった結果、「一人になりたい。」と要望していたのである。もちろん、自身で勝手に出て行って、好きな女の所に行ったのだから、彼も一人になれない今の状況を我慢するしかない事は自覚しているようだった。

私は、また他人の事を余計に考え過ぎてしまう。流石に、6〜7年一緒に過ごしていた相手だけに、そんな彼の様子を感じ取ってしまって、心配になってしまう。今日は、7時頃に目が覚めて、コーヒー牛乳と共に、一昨日買っていたメンチカツを腹に入れた。そして、一服するも、体が重い。非常にだるかった。
テレビを点け、BS1にチャンネルを合わせると、また、床に戻り体を横にした。「私はどうするべきか。」勝手に、頭が働く。それでも、少しうとうとして来ると、多少眠ったのだろう。11時頃に、部屋の暑さに耐えかね、部屋をエアコンモードにした。そして、換気扇の下に行き、一服すると、また床に横たわった。
重い体を動かし、換気扇の下で一服、そしてまた床へ。こんな作業を1時間おきに行って、漸く覚醒し始めたのは、16時頃だった。テレビを大相撲に切り替え、洗濯を始め、冷凍食品のドライカレーをレンジにかけた。食事をして、洗濯物を干し、部屋をエアコンモードから、いつもの窓全開の室内喫煙OKモードにして、一服した。(窓全開と言っても、網戸はしてます。)そんな事をしていると、大相撲も今日は千秋楽で、見ごたえのある勝負に入りつつあったので、それで気を逸らす。優勝が決まると、私は、この日記を書く事で気を紛らわそうと、準備をして、これを書き始めている。

とにかく、昨日の件は、主治医に相談するまで、何も考えないように努めている。しかし、頭は動き、それなりの結論に達している。私は、仕事を見つけ、早くこのマンションを出て自立する事。そうすれば、彼は、このマンションンに戻って来て一人で居られるようになる。そして、二人の関係を清算する際は、まずは、2人で話し合い、折り合いを付けようと考えている。請求する額も、おおよそ頭に思い浮かべている。

しかし、まだ、結論を出すには早い。自分一人で結論づけるには、自分に自信が持てていない。だから、この事は、主治医に相談するまで保留とし、なるべく考えないようにしたい。


そこで、今日は、ここに「霊の存在」をテーマに、ちょっと、持論を展開する。(暇つぶし。)

貴方は、所謂「霊の存在」を信じていますか?
最近は、某テレビ番組、及び、某著名スピリチュアセラピスト(?)の登場で『オーラ』なんて言葉が流行って、「守護霊は居る」と思っている人も多いのでは無いだろうか。私は、これまで、この事については半信半疑であった。信じられるような気もするし、でも、自身がハッキリとした「霊体験」とでも言うような経験をしてい無いので、信じるにも至らない。
そんな状態であったが、この度、精神病院に入院する経験を経て、所謂「霊の存在」を信じない立場になった。何故かと言うと、病院内で、数多くの幻覚・幻聴を自覚している患者達を目にしたからだ。心霊現象の多くは、幻覚や幻聴の部類であろうと納得できる。
ちなみに、昔私が見たテレビ番組で、第二次世界大戦後ぐらいの頃のアメリカの話だったと思うが、脳に電流を流して、被験者がどのような反応を示すか、人体実験を行った記録について放送されていた。脳は、痛みを感じないらしい。とは言っても、被験者は、上半分の頭蓋骨を外され脳丸出しの状態になっていたので、その状態に至るまで何らかの麻酔は使っていたと思うのだが、被験者の意識はハッキリしていて、脳に電流を流される都度、感想を口にするのであった。そして、私が気になったのは、ある部分に電流を流した時に、被験者が「神様が見えた。」と言う様な感想を漏らしたのだ。この番組の主旨は忘れてしまったが、私はこの時、人間の脳が、如何に未解明で、そして、謎めいた可能性を秘めたものであるか、感じたのである。そんな知識もあって、私は「霊」や「神」の存在と言う物は、人間の脳が、ある意味自然に作り出す産物であると考えている。まあ、簡単に言ってしまえば、幻覚・幻聴の部類であると。だが、人間の脳が何故その様に働くのか、と言う事については、深い意味があるように思う。
(暇つぶし、終わり。)


今日は、また、これからゲームに没頭するつもりだ。とても、音楽作成等の生産的活動を行えるような積極的な気分にはなれない。(なんとか、これは書いたが。)


明日、ハローワークにでも行こうかな。う〜ん、ハローワークって何処にあるんだろ、この近所で。まず、それ調べないと・・・。


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