鬱病生活記

 表紙
 目次
 はじめに
 第一章

 第二章

 第三章

 第四章

 第五章

 第六章

第四章 社会復帰への階段

1.ニート脱却へ

<前へ> P.126 <次へ>


11月10日(火) 5:00頃

【夢、無意識、記憶の整理】

酷い夢を見た。
私が、無意識下に納めていた恐怖の体験。
幼い頃の思い出。

今日は、と言うべきか、昨晩は、と言うべきか。
この所、調子が良いので、就寝前の薬の内、睡眠持続剤を抜いて床に就いた。
しかし、いつもと違って、横になっても眠れない。
体は疲れを感じている。
22:00から見ていた、ソフィア・コッポラの映画、「マリー・アントワネット」を眺めていた時は、眠気さえ自覚していた。
だから、直ぐに眠れると、その時は考えていた。

だが、その予想と裏腹に、0:30に飲んだ薬は効きが悪かった。
睡眠持続剤が無いせいなのか、横になっても睡魔はやってこず、結局、2:00近くまで起きていただろう。

この様に、眠れぬ時は、私は決まって、ヘッドホンで音楽を聴きながら横たわる。
今日は、ベートーベンの「第九」だった。
第一楽章も終わらぬ前に、私は眠りに落ちた。

そして悪夢が私を動かし、先程、目覚めた。

人格破壊と言うなら、そうかもしれない。
私の夢では、昔虐められていた「兄」の記憶が、恐怖とともに整理されていた。

私は、実家の2階の一室で眠っている。
何故か、兄がいつ来るか分からぬ状態。
私は眠りながら、「兄が来た時逃げられる様に、目を覚まそう。」と必死になっている。
「起きて、ベランダに出よう。」と必死になっている。
金縛りの時のように、何度も夢の中で「起きる」夢を見て、その成れの果てに、先程漸く、本当に起きた。
そして、いつもの小さな餡パンを2つ腹に放り込んだせいで胃がもたれ気持ち悪いが、安堵とともに、忘れる前にこれを記している。

私は夢で、「殺される」と思っていた。
「殺されぬ」為に、ベランダへ避難しようとしていた。
そこまでの恐怖を、幼い頃に「兄」に対して感じていた記憶は無い。

忘れていただけなのかもしれない。
単に夢の中で大袈裟に捉えただけかもしれない。

無意識の中に追いやっていた記憶が蘇ったのかもしれない。
追いやっていた記憶と、恐怖が、単に誤って結合してしまっただけかもしれない。

とにかく、私は起こされた。
「睡眠持続剤は飲んでおくべきだった」と後悔している。
今から寝ようにも、余り時間は無い。
明日の仕事に支障が出そう。
月曜日の朝も、日曜日の夜更かしが祟り、少し寝坊気味だった。
これからまた寝たら、今度こそ、寝坊で遅刻しそう。
いっその事、仕事は休むか?
月次の締め処理は終えたし、大した仕事は残っていないし・・・。

あぁ、もう五時だ。
書くの止めよう。


<前へ> P.126 <次へ>